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学校経営報告

平成27年度 東京都立新宿高等学校 学校経営報告   校長 戸田弘美

  

1.今年度の取組と自己評価
1.教育活動への取組と自己評価
(1) 進路指導(大学合格者数等は、「2.重点目標~」で述べる。)
 (1)
組織的な進学指導
 「進路は補欠なき団体戦」を掲げ、「チーム新宿」として進路指導部を中心に組織的、計画的な進学指導を行ってきた。学校行事の直後や長期休業日前、といった節目で学年集会を開いて生徒を励まし、引き締め、目線あわせでは日常の生徒の学習・生活や部活動の状況についても教員間の情報・意見交換を十分に行い、国公立後期まで日々継続した文武両道の取り組みを行うよう、生徒全体にきめ細かい指導を年間をとおして行ってきた。学年集会は1年次生8回、2年次生9回、3年次生8回実施し、1,2年次生外部模試データ分析・検討会(定点観測)は7,11,1月に各々実施した。3年次生「目線あわせ」(外部模試データ等と志望校についての分析・検討会)は4,11,1月(1月はセンター試験の結果を受けて再度検討する会)に実施し、「難関大志望者目線あわせ」を9月に行った。一方、夏季休業中の講習を3年次生対象に61講座、秋季の2泊3日勉強合宿には1,2年次生各205名参加した。また、本校は自学自習を重視しており、2,3年次生向けに自習室を各々設置し、放課後等に毎日、合計100人以上の生徒が利用した。1年次生も追随し、学年主体で教室での放課後自習を各定期考査前に期間を決めて行った。3年次生には12月後半から自習室を年末年始も含めて毎日開放したところ、大晦日、正月三が日も、毎日約100人もの3年次生が登校して勉強し、皆で受験に臨む「団体戦」の雰囲気が自然に盛り上がっていた。また、2月に先進校視察し(石川県立金沢泉丘高校、七尾高校)、研修結果を発表・共有した。
(2) キャリア教育の推進
 7月に早稲田大学先進理工学部化学・生命化学科教授による出張講義を行った(希望生徒向け)。キャリアガイダンスは例年通り10月に2年生向け大学分野別模擬授業(東大、東工大等11大学・学部の先生方による11講座)に加えて、1年生向けに社会で活躍する先輩による講演(国連理事、国立科学博物館名誉研究員、外務省、大手企業社員等10人10講座)を行い、盛況だった。さらに1年次生は、元最高裁判事や文化庁長官(共に同窓生)、人工知能研究で著名な国立情報学研究所の新井紀子教授を招いた講演等、生徒自身に将来のライフプランを考えさせ、職業意識を啓発する取組を計画的に実施した。また、平成23年度から継続実施している取り組みとして、進路指導部と図書部が連携し、読書推進活動「新宿生は新書を読もう!」を行った。推薦本100冊を「進路のしおり」に、興味深い推薦コメントや表紙写真とともに掲載し、図書室に一部を展示して啓発活動を積極的に行った。知性・教養を培い、キャリア教育の一環としても重要である読書活動を全校をあげて推進する原動力となった。
(2)
学習指導(数値目標等は、「2.重点目標~」で述べる。)
(1)

授業改革と学力向上

 授業改革委員会が中心となり「教員相互の授業参観」を平成23年度から実施している。教職員各々が他の教員の授業参観を年間2回以上行った。シートへの感想記入や意見交換を行うことで授業改善の成果があった。また、教員向け校内研修会を12月に実施し、文部科学省が行っている高大接続改革実行プランや英語4技能資格・検定試験の活用事例や東大等の推薦入試についての研修を深めた。
 指導部事業である学力向上推進計画は、学力スタンダード推進委員会が中心となり4月に計画を立てた。1年次生は2月9日に「都立高校学力スタンダード」学力調査(発展問題)を英数国3教科で実施した。3月に生徒に返却し、必要に応じた指導も行い、1年間の学習の弱点補強に役立てることができた。
 また、昨年度から始めた卒業生チューターによる3年生向けの物理、化学講習を今年度も実施した。京大、東工大、早稲田に進学した3人の卒業生が講習を行い、講習と個別質問対応を合計すると約60時間、実施した。先輩の、勉強に取り組む姿勢や熱意を身近に感じ、生徒が得るものは大きかった。
(2)

習熟度授業の充実

 全学年にわたる習熟度別授業を英・数・国・理(化学)の一部で実施した。習熟度別授業実施の時間数、展開(数学と英語の一部が2クラス3展開、他は1クラス2展開)において都立高校最大規模である。考査のたびにクラス替えを必ず実施し、生徒のモチベーションアップに効果的だった。
(3) 奉仕(総合的な学習の時間)、「アートプロジェクト新宿(文化・芸術作品の展示・発表)」
 図書部が中心となって運営した。「奉仕」では新宿御苑の清掃活動を1年次生対象に実施した。草むしり、膨大なビン・缶ゴミ分別等、作業に黙々と取り組む生徒の姿が印象に残った。図書部と芸術科が連携し、平成23年度から「アートプロジェクト新宿(文化・芸術作品の展示・発表)」を行い、絵画、書道、写真といった生徒作品を廊下に展示・発表した。豊かな心と幅広い人間形成に資する、素晴らしい企画である。生徒の作品はどれも質が高く、心温まるプロジェクトとなった。
(3) 生活指導(特別活動、部活動を含む)
(1) 文武両道の達成
 学校行事は運動会、戸山戦、球技大会、臨海教室、文化祭、修学旅行、合唱コンクール、マラソン大会とたいへん多い。どの行事も、限られた準備日程であったが、充実した内容だった。各行事において準備・集合・運営等で時間厳守できた。特に運動会では、体育委員会が生徒全体をリードする体制を確立することができた。年間をとおして生徒に学習と部活動、学校行事の両立を指導してきたが、自律的生活習慣の確立、部活動実績といった点でも成果を上げることができた。生活指導部が朝の登校時、校門で挨拶、遅刻防止(数値目標については後述)指導を行い、午後5時の部活動終了、午後6時の延長終了についても、教員が校門に立ち、時間を守らせるよう指導して「集中と切り替え」を実践した。1分たりとも時間を守らないことを許していない。また、部活動合同保護者会を5月に実施し(その後、各部活動保護者会)、保護者に学校の教育方針(文武両道等)についての理解と協力を得ることに努めた。部活動の主な実績はチアリーディング部全国高校選手権準決勝進出、サッカー部都大会出場、ソフトボール部高体連インターハイ都大会ベスト16、女子バレーボール部関東予選1部大会都ベスト32、陸上部都新人大会男子400m6位、音楽部NHK音楽コンクール東京都銀賞、等。
(2) 生徒会活動
 9月文化祭での中学生向け相談コーナー、10,11月の学校説明会での中学生とその保護者への説明発表。11月にはクリーンアップ運動(学校周辺の清掃活動)を行い、地域の方から労いの言葉をいただいた。
(4)

健康づくり(身体と心の健康)

 生活指導部がセーフティー教室を年2回実施した。7月はサイバー犯罪防止(1・2年生)、3月は薬物乱用防止(1年生)、サイバー犯罪防止(7月と内容は異)(2年生)。また、学校サポートチーム会議を2回開き、スクールカウンセラーや警察署員、保護者と、いじめ防止のための情報共有を行った。また、昨年度に引き続き、スクールカウンセラーと1年各生徒との全員面接を開始し、教育相談連絡会を開いてスクールカウンセラーと学級担任等との情報共有も行い、有意義だった。学校保健委員会では教職員と学校医で協議を行い、連携を深めた。学校医の出席を得た。
(5) 募集・広報活動、防災(地域連携等)
(1)
募集・広報活動については、「2.重点目標~」で述べる。
(2) 防災(宿泊防災訓練の実施と、新宿御苑への避難訓練実施)
 2学年次生全員対象とした学校での宿泊防災訓練を7月29日(水)~30日(木)実施した。内容は1.起震車体験、2.煙体験、初期消火、3.スタンドパイプ設定、放水訓練、4.D級ポンプ、5.通報訓練、結索訓練、6.AED訓練、心肺蘇生法、7.止血法(包帯、三角巾)、8.簡易担架作製、負傷者搬送訓練。防災教育推進委員会を活用して年度当初から消防署と連携して計画作成、実施した。盛り沢山な内容だったが、生徒はてきぱきと行動し、充実した訓練だった。29日には近隣住民との地域防災訓練に生徒が参加した。
 他校で一昨年「爆破テロ予告」があり実際に校外に非難したことを踏まえて、本校も近隣の新宿御苑への避難訓練を3月、実施した(1,2年生)。事前から新宿御苑に趣旨を説明して協力体制を確立し、当日は教室での全校放送から新宿御苑内での整列点呼まで12分で終了し、人通りが多い中で成果があった。
(6) 経営企画室、その他
(1)

予算執行・契約事務

 効率的な予算執行のため、支援センター執行率(東京都学校経営支援センターで一括・計画購入する制度利用)の増加を目指した。経営企画室を中心に予算調整会議を活用して計画的な予算執行を行った結果、支援センター執行率(一般需用費)は今年度49.1%だった。さらなるコスト管理徹底が必要である。
(2) PDCAの定着、個人情報保護
 各分掌・学年・経営企画室において年頭に組織目標・方策をたて(PD)、毎月、結果と課題、改善方法を記録(CA)し全校で共有化した。PDCAを実施し、徹底させることで、組織力が強化した。
 個人情報保護については、校内研修を何度も行い、事故を起さないように注意喚起を続けた。
(3) 「新宿折々」の発信
 ホームページに校長所感「新宿折々」を掲載した。10回の学校行事等を写真と共に紹介した。
         
2.重点目標への取組と自己評価(数値目標と今年度の結果の表は、次に一括掲載)
・進学実績は東京大学に3名の合格を出したことは大きな成果である。他にも、東工大4名、一橋2名、国公立大計101名、難関4私大(早慶上理)155名等、卒業生は大きく躍進する好成績をあげた。新宿の「進路は補欠なき団体戦」「組織力の新宿」の指導方法が結実した結果であり、進学重点校になることも現実味を帯びてきた、上記「1.教育活動~」で述べた事項に加えて、センター試験後の校内における熱心な講習・個別指導や、保護者も含めた国公立大学説明会や丁寧な2者、3者面談による保護者との連携や意識啓発が効果を発揮したといえる。また、現役大学進学率78.0%(昨年度79.4%)と現役が多いが、上位層で再チャレンジを目指す生徒が出てきて、来年に期待できる。・センター試験受験者数における5教科7科目受験者の割合は58.0%(H26年度52.3%、H25年度50.5%)と増加が続いている。・学習時間調査を6,10,11月に実施。学年統一課題(週末課題)提出率は1,2年生平均ほぼ96%であり、学年担任団による課題の工夫・改善、課題未提出生徒へのきめ細かい指導助言で実現が叶った。・実力試験偏差値については、上位層の偏差値70以上を導入し、今年も目標達成した。さらに1月に難関大向け外部試験を今年度から新規導入し、平均偏差値の数値目標を達成した成果は大きい。組織的で熱意ある教員集団の指導体制が結果を出した。・生徒の学習指導への満足度は、年2回実施した「生徒による授業評価」の結果平均であり、数値上昇した。授業評価の結果を各教員に戻して授業改善を図った。・生活指導について、数値目標の「(平均)1日1学級1人未満」の基準を20%下回って達成できたが、昨年度は45%下回っていたので昨年度より増えてしまった(3年生の遅刻が増えてしまった)。5分前集合、集中と切り替えを様々な場面で生徒に繰り返し指導し、自律的生活習慣の確立させる日々の指導を継続し、遅刻回数の減少を復活させる。文武両道を標榜しており、部活動加入率は94.5%とさらにアップした。・保護者、都民等への信頼度は学校アンケートの数値である。・広報活動は総務部を中心に全教員の支援体制で行った。夏季休業中に学校見学会を10回(計2070名参加)、その他、塾や中学校等に出向いての学校説明等を数多く実施した。本校で実施した学校説明会には中学生とその保護者が10月1350名、11月700名参加。11月のグループ作成問題説明会は中学生が424名参加した。広報活動は常に盛況で入試も推薦6.34倍、一般2.13倍となり高倍率となった。
 
2.次年度以降の課題と対応策
1.
進路・学習指導については、上位層の生徒のさらなる伸張・拡大が課題である。今年度は、上位層向けの教材配布(教材レベルを変える)、週末課題の工夫等、上位層強化に向けて取り組んできたところだが、さらなる対策が必要である。来年度以降の生徒は、難関4国立大学を目指す生徒が増加しており、生徒の期待に応える指導の充実を図っていく。
2. 8月からJETプログラムによるアメリカ人の英語等指導助手がもう1名配置された(計2名)。授業だけでなく、ESSでの英語劇やディベート指導はたいへん役立ち、特に添削指導では多い時は1日20人もの生徒が質問していた。来年度は時間数増加もあり、ネイティブ指導員の力量をさらに生かすことが急務。
3.
学力向上を第一としつつ、学校行事、部活動に精一杯励むことで豊かな心と社会性を培い、文武両道を次年度も追求する。集中と切り替え、隙間時間活用のさらなる徹底を目指す。
4.
校内規定を改善・充実させる。特に悪天候時の始業や生徒への連絡や、生活指導関連の規定を整備する。
5.
ホームページの充実が課題である。今年度、進路指導面で更新が増えた点は良かった。保護者、都民等への迅速で適切な情報発信を推進することに力を注ぐ。
 

自己評価… A高い達成度 Bほぼ達成 C一定の達成度だが、さらに工夫が必要 D抜本対策が必要

【重点目標】
【数値目標】
【今年度結果】( )内は過去3年間【自己評価】
進路指導、学習指導
・国公立大等・早慶合格数
 
過去3年平均比5%以上増加
(148名×1.05=156名以上)
 148名の37%増,203名合格
〔国公立大等101、早稲田82、慶応20 (175,153,139)                 A 
・難関4国立大学合格者数
5名以上
 9名 合格(東大3,一橋大2,東工大4)   
(5名,5名,6名)  A   
現役合格 国公立大101(昨年度87)、早稲田大82(47), 慶應大20(17),上智12(26), 東京理科大41(36)
・自学自習時間
学年数プラス1~2時間
 1年次2.1時間(2.0, 2.0,1.81)      A
 2年次1.98時間( 2.25,2.03,2.58)    C
・宿題提出率
学年統一課題:
概ね8割以上 
 1年次92.2%(100%,100%,95%)   
 2年次100%(99%,90.1%, 87.3%)
共に AA
・センター試験受験者
 総合得点率
80%以上得点率:10%
75%以上得点率:25%
 80%以上得点率19.9%
(15.4%,11.6%,11.4%)  
 75%以上得点率45.3%
(37.7%,29.6%,30.2%)
A                 
・センター試験総得点
 全国平均比
全科目平均偏差値+4
(54以上)
14科目/15科目で達成(12/14)
(少数受験科目を除く)( )内は昨年度   A
・学力の定着向上(1):
 実力試験偏差値の
 全体平均及び逓減率
(最大母数の外部実力試験)
1年次
 70以上 10%以上
 60以上 70%以上
平均偏差値逓減率
2%以内
 70以上 14.8%
 60以上 77.8%
1年次:63.9→63.6 1.8%減
(昨年度  65.2→63.3→63.4 2.8%減)     
(一昨年度: 65.7→65.4→63.1 :4.0%減)  A
2年次
 70以上 10%以上
 60以上 50%以上
 50未満 5%以下
平均偏差値逓減率
2%以内
 70以上 10%
 60以上 62.7%
 50未満 3.8%
2年次:62.7→61.6  1.8 %減
(昨年度:62.6→62.0→61.0  2.6 %減)   
(一昨年度 61.3→60.2→59.3 3.3%減)   A
学力の向上(2):実力試験偏差値の平均偏差値
新規目標 実力試験3回
 7月→11月→1月
1月に難関大向け外部実力試験実施
1年次:
 平均偏差値55以上 
 56.7
 A
2年次:
 平均偏差値53以上
 54.4
A
・生徒の学習指導への
 満足度
概ね80~85%以上
 78.8%(75.4%) 
BB
 
・生徒の学習への
 課題意識と意欲
概ね80%以上
 73.4%(74.5%) 
CC
 
・年間個別面談数、
 年間講習時間
面談:3回 
講習:1700時間以上
面談3回(3回)
講習時間:1700時間(1755時間,1743時間) A     
生活指導、部活動
・年間遅刻回数の減少
1日1学級1人未満
(定期考査ごとに検証)
左記の基準を20%下回り、目標達成  
(昨年度は先の基準を45%下回る)       A
・部活動加入率
概ね90%以上を目安
94.5%(92%)               A
保護者・中学生・都民の本校への信頼度
・ 保護者の本校への
 満足度
 ( )内は過去2年間
教育方針95%以上 
学習・進路80%以上
方針92.5% 学習78.9% 進路79.1%   B
(全94.4%94.4%,学80.8%82.6%,進84.1%82.8%)
・入試応募倍率
〔推薦〕昨年度並みの倍率
〔一般〕2倍以上
〔推薦〕6.34倍(6.16)      
〔一般〕2.13倍(2.08)
A 

 

 

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